インプラント治療後のメンテナンス
インプラント治療後には適切なメンテナンスが重要です
インプラントを、ご自身の歯のように快適に使うためには、「治療後のメンテナンス」が非常に重要です。しかし、せっかく時間と費用をかけて入れたインプラントも、お手入れを怠ると数年で悪化し、再手術が必要になることがあります。
インプラントの寿命を延ばし、お口の健康を保つためには、日々のケアと定期的なメンテナンスを徹底していきましょう。
メンテナンスを怠ると起こること
脱落につながるインプラント周囲炎とは？
インプラントを失う最大の原因は「インプラント周囲炎」です。これは、インプラントの周りに細菌が溜まり、歯周病と同じような炎症を引き起こす病気です。
天然歯と比べて、インプラントは細菌に対する抵抗力が弱いため、一度感染すると急速に進行してしまいます。自覚症状が出にくく、気づいたときには重症化しているケースも多いため、定期的なメンテナンスによる予防が非常に重要です。
インプラントを埋入したのに安定しない
インプラント手術を行っても、インプラント体が骨と十分に結合せず、安定しないケースがあります。インプラントは骨としっかり結合することで、本来の咀嚼機能を取り戻せますが、結合が不十分だと噛みにくさが残るだけでなく、インプラントの脱落につながる可能性もあります。
人工歯が破損する・外れる
インプラントは、適切な治療と定期的なメンテナンスを継続することで、長期的に使用することが可能です。しかし実際には、使用していく中で人工歯（上部構造・被せ物）が外れてしまったり、欠けたり割れたりするトラブルが発生することがあります。こうした不具合は、インプラント治療における代表的な失敗の一つとされています。
腫れ・痛み・しびれなどの症状が長期間続く
治療直後に痛みや腫れが現れることは珍しくありませんが、これらの症状が長期間続く場合は注意が必要です。通常は痛み止めの服用で症状が和らぎますが、薬を飲んでも改善しない、もしくは耐えがたい痛みが続く場合には、治療がうまくいっていない可能性も考えられます。
セルフメンテナンスについて
ご自身で行うセルフメンテナンス
インプラントを長持ちさせるには、歯科医院でのメンテナンスだけでなく、ご自身で行う「セルフメンテナンス」も非常に重要です。
セルフメンテナンスの基本は、毎日の丁寧なブラッシング。インプラントもご自身の歯と同じように、毎日のお食事で汚れるため、清潔に保っていきましょう。
効率的なお手入れのポイント
柔らかい歯ブラシで根元を磨く
インプラントの周り、特に根元の部分は、汚れがたまりやすい場所です。ここをきれいに保つことが、インプラント周囲炎を防ぐ上で重要となります。デリケートな部分なので、柔らかめの歯ブラシで優しく、しかししっかりと汚れを落としましょう。
補助用具を活用する
歯ブラシだけでは届きにくい部分があります。デンタルフロスや歯間ブラシ、ワンタフトブラシなどの清掃補助用具を併用することで、根元や歯間の汚れも効果的に除去できます。
ご自身のお口に合った清掃補助用具を選ぶようにしましょう当院では、正しい使い方についてもご案内していますので、お気軽にご相談ください。
